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読書記録 ポールグレアム 著  川合史朗 監訳  「ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち」 

今日は、ポールグレアム著 川合史朗 監訳 「ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち」 オーム社
です。

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たちハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
(2005/01)
ポール グレアム

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著者について


著者のポールグレアムは、アメリカ人プログラマーでエッセイストである。彼はコーネル大で哲学の学士号、ハーバード大でコンピューターサイエンスの博士号を取得していて、さらにロードアイランドデザインスクールで絵画を学んでいる。エッセイストとしては、paulgraham.comでエッセイを書いている。本書は、このエッセイがまとめられたものであるが、日本語版書籍独自のものとして、「素晴らしきハッカー」、「メイド・イン・USA」が掲載されている。


概要について


本書は、各章が独立しているので、第2章の「ハッカーと画家」を中心に述べたい。「ハッカーと画家」という題名からもわかるように、ハッキングやIT知識と、画家(絵を描くことの)との関連が述べられている。第2章の「ハッカーと画家」では、ハッカーと画家には共通点がありそれは、ものを創る人間であるということ、と筆者は言う。画家は、絵の描き方を理論と実践、つまり描き方を教科書や他の作品から学び、実際に自分の手を動かして身に着けていく、という過程を踏んでいくが、ハッカーもこれと似ていて、大学の授業で初めてプログラミングを学ぶというよりは、自分で自主的にプログラムを書いて学ぶ。そうするとハッカーも、「良いプログラミング」を見ることが必要になってくる。
また、ユーザーの視点に立って良いものを作ることが出来るか、というのもハッカーと画家にとっては大きな課題である。ソフトウェアは絵画と同様に多くの人が見るし、たくさん利用してもらうためには、他者に共感する能力といったものが必要になってくる。共感能力は、専門的な知識を専門外の人に教えるときに発揮されるという。専門用語や概念を定義通りにしゃべっても非専門の人で理解できる人はほとんどいないだろう。


感想について


 この本は、プログラミングに興味ある人、起業に興味がある人、ITや情報系に詳しいひとが読むとめちゃめちゃ面白いと思います。専門用語が良くわからなくても巻末に開設が載っているし、紹介した第2章や第6章「富の作り方」など、「コンピューター全くわかんない!」って人でも十分食いついていける内容です。それとこの本のとても気に入っている点が、文章表現が面白いんですよね。例えば、
「計算機科学とは、ほとんど関連のない分野が歴史的な偶然からいっしょくたに袋に放り込まれたもので、行ってみればユーゴスラビアみたいなものだ。」(本書P23 L16~L18より引用)

「色褪せない解を目標にするのは最良の解を見つける良い方法だ。誰かが自分よりうまい方法を見つけられるだろうと思っているくらいなら、その方法を自分で見つけなくちゃ。最も偉大な人々はこの方法を突き詰めたおかげで、後から来る人が改善する余地がほとんどないものを作り上げた。デュラー以降の版画家は彼の影の中で生きることを強いられた」(本書p140 L11~L15より引用)

とかすごいうまい表現だなって思いました。
 読んでいてこれって、私の専門の数学でもかなり言えるんですよね。数学では、多様体っていう幾何学的な対象をもとに議論を進めていくことが非常に多いのですが、これも19世紀から20世紀にかけて、ウィッテンとかリーマンとかがかなり上手く定義してしまったせいで、汎用性が非常に高い理論になってしまったんですよね。結果的に、それを基にいろんな深いテーマが出てきてるので、数学も似たようなものかなと思いました。
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